「サッカーを楽しむ」とはよく聞く言葉ですが、それには段階があると感じていて、今回はそこを深掘りしてみようと思います。
「楽しむ」というと、友達とワイワイ遊んだり、はしゃいだりというイメージがあるかもしれませんが、今回お話する「楽しむ」とは自分のハートに従ったり、心が喜ぶことを指します。
サッカーのレベルが上がってくると、楽しみ方のレベルも上がります。相手との駆け引きや、追い込まれた状況をいかに切り抜けるかというハイレベルな思考が生まれます。自分が小学4年生の時に当時の仲間とワンツーでコーチをかわした時の喜びは今でも忘れない記憶の一つです。そういった楽しさはピッチ上だけでなくピッチ外にも現れます。
例えば怪我などの理由でサッカーができない時に、私は敢えてサッカーから離れるという選択をします。そうすると「早くサッカーしたいとか、ボールを蹴りたい」という気持ちが生まれます。サッカーが好きなんだと思います。その気持ちは自分の原点だと思っています。それが分かっているから、本気でそう思えるまで待つことができます。日々ボールを蹴りたいという気持ちでサッカーをしていたら上手くなると思いませんか?サッカーの神様がいるとすれば愛されると思いませんか?
人間は慣れる生き物なのでサッカーに限らず物事が日常化されるといつしかそれが当たり前になり、原点にあった気持ちや感謝が薄れてしまうものです。だから時には立ち止まって、原点に立ち返り見直す時間が大切だと思います。
特に子どもは純粋なので、自分のハートに従って生きるということをできるだけサポートしてあげたいと考えています。それがいずれ人生において自ら楽しみ方を見つけ出す力に繋がると思います。幸せとは与えられるものではなく、気付くものだと思うからです。
先日とあるオンラインミーティングで元日本代表選手が育成についてこんなことを言っていました。
「サッカーを一生懸命やることで、人生において大切なものを学んでほしい。」
まさにその通りだと思うし、私たちもそんな想いで取り組んでいます。
サッカーは人生を豊かにしてくれる。